第11回ISO/TC8/SC6 (船舶及び海洋技術専門委員会/ 航海及び操船分科委員会)概要

第 11 回 ISO/TC8/SC6 (船舶及び海洋技術専門委員会/
航海及び操船分科委員会)

第 11 回 ISO/TC8/SC6 総会が、2016 年 9 月 26~30 日に開催した ISO/TC8 総会との合同開催として 2016 年 9 月 26 日に開催されました。
この会議には 7 カ国(日本、中国、デンマーク、フィンランド、ドイツ、韓国、米国)及び ISO中央事務局から 23 名が参加し、日本からは、TC8/SC6 議長の今津 隼馬 氏(東京海洋大学名誉教授)、庄司 るり 氏(東京海洋大学)の他、当協会から TC8/SC6 事務局の長谷川 幸生の計 3 名が出席しました。
この会議の結果、主に次の決議(resolution)を作成しました。

1. 今津 TC8/SC6 議長の議長任期が 2017 年末迄延期されたことを確認しました(SC6 決議 60)。

2. Antti Kukkonen 氏(フィンランド)を TC8/SC6 副議長に任命しました。任期は 2016 年 9 月 26 日から 2019 年末迄(SC 6 決議 61)。

3. 操縦性能に関する ISO13643-1:2013 から ISO13643-6:2013 に関して、ドイツから提出された編集上の修正意見の反映(小改正)は、Technical Corrigendum(正誤表)ではなく、FDIS(最終国際規格案)投票から実施することを確認しました(SC6 決議 62)。

4. IMO/NCSR3(第 3 回航行安全・無線通信・捜索救助小委員会)報告、IEC/TC80(舶用航海及び無線通信装置とシステム専門委員会)からのリエゾン報 告、TC8/SC6 及び SC6/WGs 進捗報告を確認しました(SC6 決議 63)。

5. 日本主導による、ヘディングコントロールシステムの性能及び試験要件を定めた ISO11674(ヘディングコントロールシステム)及び ISO16329(高速船用ヘ ディングコントロールシステム)の改正に関して、2016 年 12 月末までに CD 投票段階へ進めることを合意しました。また、CD 投票実施前に両 ISO 規格案の開発を担当する SC6/WG1(ジャイロコンパス作業委員会。コンビーナは東京海洋大学 宮本佳則氏)の決定に従い、ISO11674 の名称変更をすることを合意しました(SC6決議 64)。

6. 日本主導による、航海情報記録装置(VDR)装備指針を定めた ISO22472(VDR 装備指針)の改正作業が終了し、2016 年 9 月 15 日に第 2 版が制定したことに伴い、改正作業を担当したSC6/WG10(VDR 装備指針作業委員会。コンビーナは日本海事協会 中田耕司氏)の活動休止を決定しました(SC6 決議 65)。

7. 高速船用夜間暗視装置の性能及び試験要件を定めた ISO16273:2003(高速船夜間暗視装置)を改正するため、SC6/WG5(高速船用夜間暗視装置作業委員会)の再設置を決定し、ドイツがコンビーナに就任することを合意した。この改正作業は NP(新業務項目提案)投票なしで着手することを合意しました(SC6 決議 66)。

8. TC8/SC6 事務局(日本)は、定期見直しで提出された日本及び USA 意見を考慮し、小改正を施した ISO19018(船舶及び海洋技術-航行に関する用語、略語、図記号及び概念)を準備することになりました。この小改正を反映するための投票は FDIS(最終国際規格案)投票から実施することを確認しました(SC6 決議 67)

9. このたびの TC8/SC6 総会の開催に当たり、ホストとして尽力した中国 SAC 及び CIMTEC への
謝意を述べました(SC6 決議 68)。

 今次会合での討議結果等、この会議の詳細につきましては、当会会員専用ホームページ(https://www.jstra.jp/member/)をご参照ください。

ISO会議開催状況