ISO/TC8/SC6 (航海及び操船分科委員会) パナマ会議概要

ISO/TC8/SC6
(航海及び操船分科委員会)
パナマ会議の概要

第 9 回 ISO/TC8/SC6 会議は、2014 年10 月28~30 日に開催したISO/TC8 総会の前日にあたる2014年10 月27 日に開催されました。

この会議ではIMO におけるEEDI 討議に資するため、日本が推進する改正ISO 15016(試運転速力補正方法)に関する状況報告(10 月6 日~12 月6 日の期間で第2 次DIS 投票中)を行なったほか、新作業項目として以下のアイテムに取り組むことを合意しました。

1. 日本舶用工業会/スマートナビゲーションシステム研究会で現在推進中(本会調査研究でこの研究を支援)の研究成果としてアウトプットが見込まれ、SC6 の予備作業項目(PWI: Preliminary Work Item)として登録されている「ISO/PWI 19847 実海域データ共有化のための船内データサーバー」および「ISO/PWI 19848 船舶機関、船体、荷役部のデータ標準」の2 件のISO 規格案の紹介を行い、2015 年3 月末までにNP(新業務項目提案)投票を実施すること。

2. 日本および英国意見に基づくオートパイロットに関するISO 規格(ISO11674 およびISO16329)の改正作業を日本が主導する(日本が議長を務めるSC6/WG1 ジャイロコンパスでこの開催施行を実施)。NP 投票は省略し、Working Draft から国際審議に着手すること。

3. ドイツ意見に基づく磁気コンパスに関するISO25862 の改正作業を日本が主導する。NP 投票は省略し、Working Draft から国際審議に着手する。この作業を実施するにあたって活動休止中のSC6/WG3(磁気コンパスおよびビナクル)を再設置し、その議長に日本が就任すること。

4. 日本が主導するIMO/NAV(航行安全小委員会)からの要請に基づく航海情報記録装置(VDR)の装備指針を定めたISO22472 の改正作業に関しては、DIS(国際規格案)段階へその国際審議を進捗すること。

5. BIMCO 提案でTC8/SC6 のPWI として登録している「古い航海機器の更新に係る標準化」に関し、SC6 としてBIMCO に対し、NP 投票文書の提出を依頼すること。

この会議には 5 カ国(日本、中国、デンマーク、韓国、パナマ)、1 リエゾン(BIMCO)から16名が参加し、日本からは、SC6 議長の今津隼馬 氏(東京海洋大学名誉教授)、諸野普 氏(寺崎電気産業株式会社。一般社団法人日本舶用工業会/スマートナビゲーションシステム研究会代表と
して)および当協会から、本会基準・規格グループ 規格ユニット 長谷川幸生(SC6 事務局)の3 名が出席しました

 この会議の詳細につきましては、当会会員専用ホームページ(https://www.jstra.jp/member/)をご参照ください。

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