第4回ISO/TC8/SC6/WG17(Speed trial data analysis)結果

第4回ISO/TC8/SC6/WG17(Speed trial data analysis)の結果について

2014年6月25日から6月27日まで、英国・ロンドンで、ISO/TC8/SC6/WG17(Speed trial data analysis/WG コンベナー:東京大学 高木先生)の第4回会議が開催されました。

海上試運転については、IMOのEEDI検査・認証ガイドラインにおいて「ITTC
Recommended Procedure 7.5-04-01-01.1 Speed and Power Trials, part 1; 2012 revision 1(以下、ITTC法)又はISO15016:2002」に従って、海上試運転の結果を修正することが求められております。しかし、欧州の船社や研究機関らがISO15016:2002は複雑で分かりにくいこと、恣意的な運用が可能だと考えられること等を理由にITTC法への一本化を図ろうとしてきました。しかしながら、ITTC法にも潮流修正等の技術的問題があることから、IMOのMEPCにおいて、ISOとITTCが協調してISO15016の改正を行うことが期待されており、我が国が中心となって改正作業を加速させてきました。

昨年9月に開催された第3回会議ではISO15016のドラフトについて合意し、2014年1月6日から4月6日にかけてDIS(Draft International Standard)投票が開催されました。しかしながら投票の結果、本件は否決されました。そして投票中及びその期間中に開催されたMEPC66において、新しく提案された潮流修正法であるIterative MethodのValidation不足を指摘するコメントが複数の国や機関から提出されました。

そこで今回の会議では、Iterative Methodの検証結果をITTC等の機関に報告してもらうとともに、投票時に各国から提出されたコメントを検討し、ISO15016のドラフトをさらに修正すべく、議論・検討を行いました。

会合の結果、以下の点について合意を得ることができました。

・ 第三者機関によるIterative Method(日本提案の潮流修正手法:以下Iterative法と記載)のValidation結果を元に、Iterative法が、速力試運転解析法ISO15016として認められるのに十分な精度を有していることを確認。
・ 1st DIS投票で各国から提出されたコメントおよび会合中の協議結果を踏まえて修正した改正ISO15016ドラフトの内容に合意。
・ 今後Editorialな修正を経て最終化されるISOドラフトの2nd DIS投票の実施についてISO/TC8へ要請することに合意。

 この会議の詳細につきましては、当会会員専用ホームページ(https://www.jstra.jp/member/)をご参照ください。

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