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  2007年6月26日
(一財)日本船舶技術研究協会


「超大型コンテナ船構造安全対策検討委員会」の開催について

2007年6月19日に(一財)日本船舶技術研究協会(船技協)は、「第1回超大型コンテナ船構造安全対策検討委員会」を航空会館において開催しました。船技協では、2ヵ年にわたって本調査研究を進める予定としており、最終的には、超大型コンテナ船の極厚板溶接部からの脆性破壊に関する懸念に対する総合的な構造安全対策をまとめることとしています。

第1回委員会の概要は、以下のとおりです。

(1) 超大型コンテナ船の構造安全対策の検討の進め方を承認
委員会においては、調査研究の実施計画及びとりまとめ方針等に係る審議、構造安全対策の策定とともに、必要に応じて、関係機関等に対する対応、提言を行うこととした。
就航船及び新造船をカバーする総合的な安全対策を策定するため、次の3つのWGを設置し、所要の調査研究を実施することとした。
WG1:脆性亀裂アレスト設計に関する調査研究
(主査:矢島  浩 長崎総合科学大学 教授)
WG2:溶接部の脆性亀裂の発生と防止に関する調査研究
(主査:豊貞 雅宏 九州大学 名誉教授)
WG3:脆性亀裂に係る溶接部の非破壊検査技術に関する調査研究
(主査:吉川 孝男 九州大学 教授)

(2) 研究計画(案)を承認
各ワーキンググループにおいて実施予定の研究計画(案)が承認された。

本件に関する問合せ先
(一財)日本船舶技術研究協会
企画・研究開発プロジェクトグループ
加戸、宮本、田中
〒105-0003
東京都港区西新橋1-7-2 虎の門高木ビル5階
Tel: 03-3502-2133
soraFax: 03-3504-2350

別紙1 委員名簿

委員長sora板垣  浩sora横浜国立大学 名誉教授
委員sora矢島  浩sora長崎総合科学大学 大学院工学研究科教授
委員sora豊貞 雅宏sora九州大学 名誉教授
委員sora角  洋一sora横浜国立大学 工学研究院システム創生部門教授
委員sora吉川 孝男sora九州大学 大学院工学研究院海洋システム工学部門教授
委員sora青柳  彰sora三菱重工業(株) 船舶・海洋事業本部技師長
委員sora内田 純司sora新日本製鐵(株) 執行役員・厚板事業部長
委員sora関田 貴司soraJFEスチール(株) 常務執行役員
委員sora堤  則夫sora川崎汽船(株) 常務執行役員
委員sora松原 知之sora日本郵船(株) 経営委員
委員sora道田 亮二sora(株)アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド 基本設計部長
委員sora宮本 修治sora(株)川崎造船 取締役
委員sora横田 健二sora(株)商船三井 執行役員
委員sora都藤 幸雄sora(財)日本海事協会 副会長
委員sora松岡 一祥sora(独)海上技術安全研究所 構造・材料部門長
委員sora安藤  昇sora国土交通省 海事局 安全基準課長
委員sora森  雅人sora国土交通省 海事局 検査測度課長


別紙2 委員会設置の背景

一般に鋼材は、板厚が厚くなると靭性が低下する傾向にあり、脆性亀裂が発生しやすくなるため、高応力部での厚板の使用にあたっては、①脆性亀裂発生防止を念頭に船体構造を設計すること、②溶接不具合等の欠陥を生じさせないこと、等に留意してきた。
一方、鋼材の脆性亀裂伝播停止性能に関しては、過去に多くの調査研究がなされ、これらの知見に基づいて適切な鋼種鋼材を配置することにより、万一の脆性亀裂発生時にも伝播を停めやすくすることで、現時点までその構造安全性は確保されてきた。
しかしながら、近年のコンテナ船の大型化は著しく、最近では10,000TEUを超える超大型船が建造されるようになってきている。それに伴い、船体上甲板構造に用いられる高張力鋼板は50mmを超えるような厚手化/極厚手化の傾向にある。
最近実施された厚さ65mm~70mmの高張力極厚鋼板の実験では、人為的に発生させた脆性亀裂が停止することなく伝播したことが報告されている。他方、(社)日本船舶海洋工学会の委員会が実施したフィジビリティースタディの結果、極厚板溶接継手内部に埋没した不具合の大きさがある一定以上のサイズである場合は、この不具合が成長し、これらの不具合や亀裂を放置すれば、最終的には脆性亀裂の発生につながる可能性があることが示された。また、このような大きさの亀裂を非破壊検査で確実に検知することについての再検証の必要性もあわせて提言された。
これらを踏まえ、(一財)日本船舶技術研究協会では、船舶技術戦略委員会において審議した結果、本問題は、直ちに事故につながるものではないものの、超大型コンテナ船の全就航期間中にわたって脆性破壊問題に関する懸念を払拭するためには、「脆性亀裂の伝播防止」のみならず、「脆性亀裂の発生防止」、「非破壊検査による溶接部不具合の検知能力」も含めた詳細な調査研究を実施し、超大型コンテナ船の構造安全性を総合的に確保する必要があるとの結論に到った。また、国土交通省海事局からも、本問題について、日本船舶技術研究協会において検討するように要望がなされている。

参考
1.学会の委員会は、IACSメンバーに対して、2007年3月3日付文書により、委員会の検討結果を示し、IACSにおいても然るべき検討を行なうよう注意喚起をした。
2.調査研究の結果がでるまでの間の暫定的対策として、(財)日本海事協会は、就航中の大型コンテナ船に対し、10年目の定期検査において、極厚板の突合せ溶接部の非破壊検査(超音波探傷試験)を実施することとし、2007年6月13日付テクニカルインフォーメーションで、関係者に通知した。
3.調査研究予算について、WG1は、(財)日本海事協会のプロジェクト型研究開発課題の一つとして進めることが決定している他、WG2及びWG3は、参加者負担により実施される予定である。

 
 


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