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■基準調査研究 

【IMOへの戦略的対応】

国際海事機関(IMO)における安全・環境規制の策定に戦略的に対応するため、IMOの基準の動向、また、これに関連する国際標準化機構等(ISO/IEC)の重要規格の動向、さらに、海事分野を取り巻く環境の変化を総合的に把握し、国際基準の策定に関する調査研究を実施しています。


■IMO International Maritime Organization (国際海事機関)
海事に関する国連の専門機関で、海運や船舶に関する安全、環境等の国際ルール(国際条約等)を策定することを主たる目的としています。IMOで策定された国際条約として、海上人命安全条約(SOLAS条約)、海洋汚染防止条約(MARPOL条約)などがあります。
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■日本船舶技術研究協会の取り組み
国際基準の制定にあたっては、確かな技術に根ざした科学的な視点から、海事産業全体にとって最も合理的なものとすることが重要です。
我が国は、世界有数の海運・造船国であり、かつ、安全・環境に対する高い技術力を持っています。
国際社会より安全や環境に関する基準策定への貢献が強く期待される中、我が国の産・学・官の英知を集め、最先端の研究及び技術と知識を活用して、海事産業にとって最適な国際基準案を日本提案としてとりまとめ、IMOでの議論の基とするものです。


■様々な国際会議への参加
IMOで開催される委員会や小委員会など、我が国の海運・造船にとって重要な審議が行われる会議に積極的に参加し、日本提案の実現や日本の意見の反映に向けた対応を鋭意行っています。


■本年度の調査研究プロジェクト
国際海事機関(IMO)における安全・環境規制の策定に戦略的に対応するため、特に重要と考えられる以下の9つの課題について、プロジェクトを設けて検討しています。
船体付着生物管理に関する対応

海運による生物越境防止対策として、バラスト水管理のほかに船体付着生物管理についてもIMOで議論が行われています。この船体付着生物管理に関するIMOにおける審議に関し、我が国の知見及び意向を十分に反映させるための調査研究を行っています。

ガス燃料船・新液化ガス運搬船基準の策定

新規に運送が予想される液化ガス物質(液化水素)のばら積み船舶の技術要件について検討を行うとともに、ガス燃料船に関する包括的安全基準「国際ガス燃料船 コード(IGFコード)」案の審議に対応し、我が国の意向を反映させるための調査研究を行っています。

船舶からの大気汚染防止のための基準整備

船舶からの窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ブラックカーボン(BC)排出規制などの大気汚染防止規制に適切に対応するため、必要な技術的調査研究を行うとともに、IMOにおける審議動向を的確に把握し、我が国の知見及び意向を反映させるべく議論に積極的に貢献しています。

船舶水中騒音の海洋生物への影響に関する調査研究

生物多様性条約の下に置かれている国際会議では、船舶等の人為的な騒音が海棲哺乳類等の海洋生物に悪影響を与えていることから対策を講ずべきという意見がでており、各国に船舶等の人為的な騒音とこれらの海洋生物との関係についての科学的研究の実施が要請されています。将来、科学的根拠のない水中騒音規制の導入を回避するため、海洋生物に対する影響について、定量的かつ科学的なデータを取得し、海洋生物が許容できる騒音レベルを明らかにするための調査研究を行っています。

目標指向型復原性基準の策定

現在、IMOにおいて検討されている非損傷時・損傷時それぞれの復原性基準に関し、動的非損傷時復原性要件(第二世代非損傷時復原性基準)案、旅客船の損傷時復原性向上提案の検証等を通じ、船舶の転覆等防止の観点から一層の安全性向上を図るとともに、我が国の船舶の設計や運航形態を反映させた要件等とすべく、必要な調査研究を行っています。

船舶からのGHG削減基準の策定

2013年1月に発効した船舶の燃費効率(EEDI)の導入を柱とするMARPOL条約の改正に関連して、省エネルギーに資する革新的技術影響の算定のための計算方法の確立、IMOにおける経済的手法(MBM : Market Based Measurement)によるCO2削減の合理的な手法の確立のための審議に積極的に参加し、関係業界との調整を行いながら、我が国にとって有利な方向で検討を進めるための調査研究を行っています。

e-navigation戦略実施に伴う関連基準等の検討

IMOで2006年から進められているIT技術を活用した次世代の航海支援システムの構築とその実施に向けた「e-navigation戦略」に従った条約、規則等の見直しの審議が行われています。このためこれらの審議に積極的に参画し、業界調整を行いながら、我が国に有利な方向で検討を進めるための技術基準に関する調査研究を行っています。

GMDSSの見直し及び近代化に関する検討

現在、IMOにおいてGMDSS(Global Maritime Distress and Safety System:海上における遭難及び安全に関する世界的な制度)の見直しの総論及び方向性についての検討がIMOで進められています。このため、IMOでの関連審議に積極的に参画し、関係業界との調整を行いながら、我が国にとって有利な方向でGMDSS見直し・近代化の検討を進めるための調査研究を行っています。

海事におけるサイバーセキュリティ対策の検討

IMO等における今後のサイバーセキュリティに関する基準策定の進展を見据えながら当該事項の現状・問題点等を把握することやIMOでの関連審議に積極的に参画できるよう関係業界との調整を行いながら、我が国にとって有利な方向でを検討を進めるための調査研究を行っています。

IMOフォロー(救命、防火、船上揚貨装置、係船、GBS)

これまで行ってきた調査研究プロジェクトに関する事項のほか、我が国海運・造船にとって特に関心の高い事項について、IMOでの審議をフォローするとともに適切に対応するための活動を行っています。


IMO外観 IMO会議風景 船舶基準・規格セミナー
日本代表団ベンチ IMO規則の研究

 
 


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