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■IMO会議報告
5月11日より20日までロンドンIMO本部にて開催された標記会合の審議結果は以下のとおりです。 1.強制要件の改正に関する検討と採択 (1) SOLAS条約改正 SOLAS条約第II-1章のA部(構造)及びB部(区画及び復原性)の全面改正が採択されました。これにより確率論的手法を導入した新たな損傷時復原性の基準が新造船に適用されることとなるため、今後、設計への反映が必要となります。(2009年1月1日発効予定) SOLASの他の章の規則の中で今次改正対象の第II-1章の規則を引用している部分については引用規則番号を変更する改正案が採択されました。但し、2004年12月に改正されたSOLAS第XII章内の引用規則番号修正については、この章が未だ発効前であるため、将来必要な改正を行うことが合意されました。 一方、SOLAS第V章のAIS情報の操船者への伝達については、レーダ、ARPA等の航行の安全を確保する為に必要な情報を操船者に的確に伝達することは航海上の常識であるため、規則に規定していないことに鑑み、AIS情報の伝達のみを殊更規定する必要は無いとの合意に基づき、本改正案は否決されました。 (2) IMO会社番号制度の導入に関連する改正 IMO会社番号制度の導入に関連してSOLAS条約第XI-1章、ISMコード及びISPSコードの改正が行われました。 (3) その他 ESPガイドライン(A.744(18))の改正案が採択された他、SOLAS/II-2章第15規則の修正についてのSOLAS改正は次回MSC81にて採択されるため、改正ルールに基づきMSC/Circを早急に回章することが合意されました。 2.海事保安の強化に係る措置 今次会合においては、SOLAS XI-2及びISPS Codeの的確な実施を図るため、各種ガイダンス等を策定し承認された他、Long range Identification and Tracking (LRIT)の導入に関し、MSC81における規則の採択を目指して検討が行われ、一定の合意が得られました。今後、本年秋の中間会合等における検討を経て次回MSC81における採択を目指して調整及び手続が図られます。 その他として特に、国際航海に従事する貨物船であって、ITC69導入以前の測度で500GT未満であるが、ITC69の適用により500GT以上となる船舶について、各締約政府がSOLAS条約第XI-2章およびISPSコードを適用対象としていない場合、保安の確保の観点から、2008年7月1日までに当該船舶は同規則に適合すること、それまでの暫定措置として2005年10月1日から一定の保安措置を実施しなければならないこと等が合意されました。 3.ゴールベースの新造船建造基準 (GBS) GBSの5階層のうち、第1階層から第3階層について今次会合で検討されました。第1階層は基本原理の現行ドラフトが修正なく合意され、適用について、「全ての“新”船」であることが再確認されました。第2階層は、適用対象を「航行に制限がないタンカー及びバルカー」の新船に絞ることが確認され、構成を、「設計」、「建造」、「就航中」に再分類した上で詳細事項が合意されました。 また、第3階層はCGにて草案を作成することとなりました。なお、リスクベースアプローチとの協調(FSA WG)の必要性を認識し、当面、FSAとGBSの審議は、並行して行うこととなりました。 今後、第3階層が、第4階層(IACS規則等)のGBS適合性の検証法を規定するのか、安全率等の具体的な数値規定を行うのか、等の基本路線論争が開始され、安全率等の具体的な数値規定を審議することになれば、我が国によるタイムリーな対応が重要となります。
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