第3回アジア造船技術フォーラム(ASEF)が、2009年12月3日(木)及び4日(金)に上海(中国)において、中国船舶工業行業会(CANSI : China Association of the National Shipbuilding Industry)及び中国造船工程学会(CSNAME : The Chinese Society of Naval Architects & Marine Engineers)の主催、日本造船工業会及び韓国造船工業会(KOSHIPA : The Korea Shipbuilders’ Association)の共催、日本船舶技術研究協会の事務局により開催された。
本フォーラムは、近年の国際規則の強化に対応するために、アジア地域の造船産業全体が船舶に係わる国際規制や基準の動向について早い段階で察知し、意見交換等を通じて共通の認識を醸成するとともに、その結論として得られた対応策や意見について国際的に協調して発信し、造船産業全体の発展に繋げることを目的としている。なお、第1回は2007年11月に日本において、第2回は2008年11月に韓国において開催された。
今回のフォーラムには、中国、日本、韓国、インド、インドネシア、マレーシア、シンガポール、スリランカ、タイの9ケ国から各国造船工業会関係者を中心に約300人(中国以外からは約100人)の造船技術者や研究者等が参集した。
フォーラムでは、中国船舶工業行業会(CANSI)会長、中国工业和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology of the People’s Republic of China)Deputy Inspectorから歓迎の挨拶が述べられた後、船舶の安全と海洋環境の保護に関する国際的な諸基準に関して、①大気汚染防止、②バラスト・ウォーター・マネジメント、③塗装性能基準(PSPC:Performance Standards for Protective Coatings)、④シップリサイクル、⑤目標指向型新造船基準(GBS:Goal-Based Standard)、⑥その他のテーマについて日本・中国・韓国・インドから19名の講演者(日本からは6名)による講演、質疑応答及び意見交換が行われた。シップリサイクルのセッションでは、我が国から、新造船の有害物質インベントリ作成のトライアルで、事業者により記載方法や記載様式が異なることが判明したことから、説明マニュアルの作成や材料宣誓書(MD)の標準化といった課題を共同で解決することが必要であるとの提案がなされるとともに、アジア造船業の専門家による共同検討への参加が呼びかけられた。
次回(第4回)ASEFの主催については、議長が他のアジア諸国も含め広く意向を求めた結果、日本が指名された。これを受け、日本から次回開催の用意がある旨の発表を行った。開催時期については、2010年の10月から12月の間で、他の国際会議の日程等を考慮して決められることになる。
今後は、フォーラムの開催に加え、アジア共通の課題について専門家による共同検討が行われるよう、また、世界におけるアジア造船産業の地位向上を達成するため、ASEFがIMOのNGOステータスを取得できるよう、当協会として力を傾注していくこととしている。